マキタ バッテリー容量測定 第一弾
だんだんと増えるマキタのバッテリー。
昔は互換バッテリー≒買うもんじゃない
という感じだったが、最近はサイクル数×容量減少ペースの遅さで純正以上の総使用容量があったり、当たり前にセル単位電圧測定(あくまで測定で下限と上限の電圧から逸脱するセル列を検出するためであり、バランサーは搭載されていないらしい)をしているものも増えてきた。
個人的にはせっかく基盤を載せるんだから、セル列電圧+出力電圧のどちらをもトリガーとして、電流ごとに過放電防止電圧を定めたり。
急速充電時はともかく、充電後や工具使用中などの空き時間で基盤上に積んだ(積んで)セルバランサーを動作させるなど、よりバッテリーが長持ちするように、バランスが崩れないように、せめて純正バッテリーにはそういった機能をつけて欲しい。
というか、ラジコンではバランサーを介さない充電なんて基本的にしないし、したとしたら満タンまでは充電しない。
セルアンバランスがあるものである。としてバッテリーを扱っているから、モーターコントローラー(ESC)の放電終止電圧も高めにセットする。
さらに、充電中はリポバッグという不燃材料でできたバッグに入れて充電する。
18650型リチウムイオン電池とリチウムポリマー電池という違いはあれど、ラジコンというホビーの世界ですらそこまで安全に留意してリチウムイオン二次電池を使っている。
なのに、だ。
仕事で、たくさんの人が、それも電池の知識なんてない人が使う電動工具のバッテリーの充電がバランサー無し、過放電防止は基本無し、あっても1.25V/セル(マキタ純正は最近付いているらしい)という、とても保護にすらならない設定値。
そのくせ変なチップで使われ方や放電電流、温度や充電回数は記録している。
なんのために記録を取るのか?保証やクレーム対応のため。わかるよ。
けどさ、そんなことよりきっちりバランス取りして18Vのバッテリーなら21Vまで充電して使えますとかさ、満充電の電圧を充電器側の周囲温度計で決めるとかさ、ファン入り口温度とバッテリー内部温度計の値を比較して充電の仕方を考えるとかさ…
低電流の時は12.5Vくらいでカットオフして過放電防止しますとかさ、放電電流の最大値はセルの性能と並列接続数で決まってるんだからそこの最大電流の時に何Vでカットオフとかさ、
やれることは山ほどあると思うわけよ。
ごくちょっとの追加費用とあとは知識があれば湧いてくるアイデアで、バッテリー生セルを生かすも殺すもいくらでもできるわけよ?
だってたった5,000円もしないようなラジコンの充電器に当たり前に温度計、セルバランサー、放電機能、内部抵抗測定機能とかついてんだよ?
万単位の充電器でできないとしたらそれは知識かやる気か両方が足らんのじゃない?
と、前置きがめっちゃ長くなったんですが、今日はマキタの主に18Vバッテリーの実際の容量を測ってみた的な内容です。
条件
・DC18SD(電流・電圧計をつけた純正改)かDC18RCまたは互換品のDC18RFで充電したバッテリーを
・途中に電力量Whを測れるものを挟み
・放電終止電圧を設定できるラジコン充電器で
・甘めの3.0V/セルの設定まで放電
・放電速度は機器の仕様によりmax6.5w/h程度
200W放電ができるタッチパネル式の充電器がフリーズしてしまい動かないので、ラジコン界では有名なB6でやることにしました。
では、結果です。
1.互換バッテリー14.4V 3Ah 何年も前から使ってるけど使用頻度はかなり低い。主な用途は枝バリカン。
放電容量は白飛びで見えませんが、開始電圧16Vで、定格43.2Whに対して34Whなら充分です。かなり古いですし、回数は少ないけど一回一回動きがノロくなるまで使われています。
ちなみに中身はセル毎電圧監視はなく、いかにも昔の互換バッテリーですが測るとバランスはかなり良いです。なので、16.8Vまで充電してもちゃんとバランスよく4.2Vづつ入ります。
次
2.互換バッテリー 18V 3Ah 用途は草刈り機か掃除機。汚れる作業や大電流でない機器に主に使用。古さは多分14.4Vと同じくらい
開始電圧20.7Vでかなり満タンに近いですが、定格容量54Whに対して49Wh取り出せたのは素晴らしいと思います。電流としては2568mAhと微妙ですが、電力量で見ればかなり良いです。
こいつもセル列毎監視はしてないと思いましたが、非常にセルバランスが良いバッテリーです。
DC18SDでゆっくり充電しているのが良いのかもしれせんね。
こんな感じで第一弾は終わりますが、昔の互換バッテリーも使い方や当たり外れでちゃんと使えるのもある、という感じはします。
もちろん安全性は純正に敵いませんが、何年か使ってこれくらいの性能が確保できていたら上出来ではないでしょうか。
B6をフル稼働させ、他のバッテリーも測定していますので、次の記事をお待ちください。
ではまた👋